ブログ
2024.06.14
ドーハ国際園芸博覧会
少し前になりますが、
ドーハにて各国様々な特色や文化を持ち味とした園芸作品が展示された「2023年ドーハ国際園芸博覧会」。
弊社では日本ブース最終期間の展示のお手伝いでご相談をいただき、
ベース設計や取付け方のご提案の面でお仕事をさせていただく機会がございましたので
今回はそちらについての投稿です。
まずは作者である依頼主さまご本人のエスキースを基に
デザインコンセプトを共有し、現地での作業時間や作業状況の確認、
ベース制作から発送までを一貫して、より良い方法を一緒に考え詰めていきました。
広いスペースにお花を置くための屏風型の大型ベースの設計は、
私達が現地でお手伝いできないことを大前提とし、
日本からカタールまで重量のある金物を輸送しなければならないこと、
現地ではベース組み立てからお花の配置までをわずかな人員と短い時間で
完了させる必要があることなど、多くの課題がありました。
お客さまからは制作に必要なご要望や、細かい部分の完成イメージなどを共有いただき、
こちらからは看板業ならではの見方や施工面でのご提案をしながら、
お互いの認識を擦り合わせ、よりよい魅せ方となるように綿密に打合せを行いました。
↓実際に完成した金物に、自社で制作した金屏風をイメージしたアクリルパネルを取り付け、
そのほかお花のベースとなるパーツは実際にお客様に見ていただきながら位置決めをおこないました。
一時完成したベースは、厳重に梱包され遠い海を渡ってカタールへと旅立ちます。
海外への大きな荷物の発送は会社としても慣れない試みでしたが、
途中で壊れることがないよう、頑丈で最低限開封しやすい梱包を考え、
昨年の秋の暮れに無事発送までを終えました。
それから年も明け、月日が経って3月になり、
お客さまよりドーハから、無事に展示が完成したとのご連絡をいただきました。
現地はラマダン中で日中の作業は難しく、夕方〜深夜の限られた時間での作業となったそうですが、
ベースも滞りなく組み上がり、花入れから仕上げまで数日でスムーズに制作できたようです。
↓実際に完成した作品です。
深みのある鮮やかなお花と、ベースの黒・金が調和し、和の色彩を感じさせてくれるとても美しい作品だと思いました。
同博覧会においては、日本国 屋内展示が金賞を受賞されたようです。
ご依頼主である竹村様には、貴重な機会をいただけたことと、
お写真のご提供等につきましてもご快諾いただき、心から感謝いたします。
海外でのアートのお仕事。
なかなか無い機会ですが、今回の経験を今後に活かせるように、精進していきたいと思います。