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ブログ 2026.09.17

クリスマス、はじまる。

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まだ残暑の厳しい9月。


外へ出れば、照りつける太陽や、じっとりと蒸し暑い長雨。

倉庫の中に入れば、空調設備はスポットクーラーのみ。


そんな季節に、アート工藝社ではもう、クリスマスが始まります。


一般の方が「今年もクリスマスが近づいてきたな」と感じるのは、街にイルミネーションが灯り、店頭にクリスマスソングが流れ始める頃でしょうか。


でも、その景色が出来上がるずっと前から、私たちの仕事は動き始めています。


企画が出来てくるのは、まだ真夏の8月頃。

そして9月に入ると、各店舗や施設で使用する装飾アイテムを倉庫から取り出し、今年も無事に働いてもらうための準備が始まります。


今回の舞台は、弊社の資材備品倉庫。



目的は、某大型ショッピングモールで毎年使用している特製クリスマスツリーです。

私たちはこれを「BKツリー」と呼んでいます。


BKとは何か。


これはBLACKを意味します。


そう。


黒いクリスマスツリーなのです。


全長は、およそ2メートル。


一般的な緑色のツリーとはひと味違う、黒い枝葉に華やかなオーナメントをまとった、なかなかに存在感のあるツリーです。


シーズンオフの間は、倉庫2階の保管スペースでブルーシートに包まれ、静かに次の出番を待っています。



しかし、いよいよ今年もその季節。


まずは作業リーダーらが2階へ上がり、ブルーシートを外し、ツリーを一台ずつ取り出していきます。



もちろん高さ2メートルですから、ひょいと小脇に抱えて運ぶわけにはいきません。


上から渡す人に、下で受け取る人。


ツリーを作業場へ移動する人。


そして同時並行で別案件の準備作業をこなす人。



(いわゆるマルチタスクというやつであります)


誰かが細かな指示を出さなくても、自然と役割が分かれていきます。

これも、いつものアート流。

そして始めてしまえば速い。

本社から倉庫間の移動時間も含めて、今回の作業はおよそ40分。

2階スペースのブルーシートに包まれた資材の山から、次々と黒いやつが姿を現し、気づけば1階にはずらりと「BKツリー」が並びました。



点検は既に昨年の撤去時に完了しているのですが、ここでは軽く一台ずつ、状態を再チェックします。


枝葉の傷みやオーナメントの落下紛失はないか。

電飾や各部に不具合は出ていないか。

それらをクリアし、本番の日を待ちます。


もちろん、これで終わりではありません。


クリスマスシーズンが近づけば、今度はこれらを各現場へ運び、設営する仕事が待っています。


そして、このショッピングモールにはBKツリーだけではなく、エントランスを飾る超大型のクリスマスツリーも登場します。


照明や各種演出を組み合わせた大掛かりな装飾で、その設営もまた、私たちアート工藝社の仕事です。



さらにクリスマス装飾は、一つの施設だけではありません。


店舗が違えば、飾るものも違う。

設置する場所も、高さも、構造も違います。


ある店ではツリー。

ある店では壁面装飾。そして吊り物。

そしてある店ではそれら全て、しかも大型のアイテムだったりします。


それぞれの現場に合わせた装飾物を積み込み、この時期になるとスタッフたちは中四国各地を走り回ります。


アート工藝社にとって、一年でも特に忙しい季節の始まりです。



以前このブログの


「文化祭の準備が好きだった人へ。」


という記事でも書きました。



私たちの仕事は、どこか文化祭の準備によく似ています。


資材やパーツを調達する。

みんなで考える。

切ったり、貼ったり、組み立てる。

それらを積み込み、運ぶ。

そして最後に、現場で一つの景色に仕上げる。


当然、楽しいことばかりではありません。


重いものもあります。

高いところでの作業もあります。

夜間作業になることも多いです。

そしてクリスマスが終われば、今度は自分たちが作ったものを、自分たちの手で撤去しなければなりません。


それでも、この仕事には独特の達成感があります。


何もなかった場所に、みんなで一つの世界を作る。


そして完成したその場所で、子どもたちが足を止める。

家族みんなが見上げ、カップルが写真を撮る。


「クリスマスだね~!」


そんな表情が、売り場のあちこちで生まれる。


私たちは、少し離れたところからそれを眺めます。

自分たちが作ったものだと名乗るわけでもありません。


けれど、その光景を見ると、


「今年もちゃんとできたな。」


そんな気持ちになります。


たぶん、それがこの仕事のいちばん面白いところなのでしょう。



9月。


世間のクリスマスは、まだずっと先です。


でも、アート工藝社ではもう始まっています。


今年もやって来る、忙しくて、慌ただしくて、それでもちょっと心躍る季節。



私たちの「冬の文化祭」へ向けて。



準備は、まだ始まったばかりです。